投資信託でポートフォリオを作ろうしているのですが「eMAXIS Slim バランス 8資産均等」等の株式や債券等を組み入れている投資信託を買った方が良いかを伺いたいです。
この度はアセット・コンシェルジュへお申込みいただきまして誠にありがとうございます。
一つの投資信託で株式や債券等複数の資産へ分散する投資信託を一般的にバランス型投資信託と呼びます。
この投資信託へ投資すると株式や債券等の投資信託をそれぞれ選ぶ手間が省け、また自動で配分の調整などを行ってるとういうメリットがあります。
バランスファンドには予め決められた配分になるように定期的に資産配分を調整するタイプと、状況に応じて配分比率を変えるタイプの二種類があります。
予め決められた配分になるように定期的に資産配分を調整するタイプはファンドマネージャーの能力等に左右されにくい点が特徴です。もともと異なる投資先へ分散することでリスクの低減を目指しているので、配分比率を変えて市況環境によってリスクを高めたり、逆に一時的なリスク回避等を行うことをしません。
一見するとこういう投資信託を買っておけば安心というイメージがありますが、現在世界的な金利の低下から債券利回りが低くなってしまっており、債券利回りが信託報酬を下回ってしまうケースが散見されます。このような場合リスクは減っているかもしれませんが期待リターンも大きく減ってしまいます。そのためこういったバランス型投資信託でも常に債券への投資比率が多い投資信託はお勧めしておりません。
一方状況に応じて資産配分を変えるというバランス型ファンドもあります。リスクの高いと判断される市況環境では株式等への配分を減らして代わりに債券等を増やします、反対にリスクの低い時は債券から株式へ配分を変えリターンを狙います。
一つ例を挙げるとアセットマネジメントOneの「投資のソムリエ」という商品があります。
2,020年3月コロナショックの時に東証株価指数TOPIXの安値は年初と比較して約30%下落していますが、一方投資のソムリエは年初と比較して最大下落率は約2.5%とリスクを低減出来ていることがよくわかります。仰っていたeMAXIS Slim バランス8資産均等ですと約23.5%下落となっているため、同じバランス型のファンドと比較しても大きな差があります。
状況に応じて資産配分を変えるバランス型ファンドの場合ですとこういったリスクを回避することが出来る可能性がある反面、判断を誤ると上昇相場の時に上昇しないという可能性もありますので、ファンドマネージャーがどういった考えなのかを調べる必要があります。